NASの復旧
NASについて
NAS(Network Attached Storage)とは、ネットワーク(LAN)上に接続することができるHDDです。小型でローコスト、導入時の設定もさほど複雑でないため、多くの企業や一般のご家庭でも幅広く使われています。 HDDというと一般的にはパソコンに内蔵するタイプや外付けのHDDを指しますが、これらは基本的に、パソコンに直接1体1で接続して使用します。たとえば、外付けのHDDに保存したExcelファイルを複数のパソコンで編集したい場合、そのたびに他のPCにつなぎ換えなければなりません。これに対して、NASはLANに接続しますので、複数のパソコンから同時に接続できます。バックアップ機能により、データを安全に守ることができたり、記憶容量の少ないノートPCやスマートフォンからでも自由に容量の多い動画や音楽を楽しむことができます。
NASの接続イメージ
NASはハブやルーターに接続できるので、PCやHDDのデータ共有が簡単に行えます。無線でも接続が可能です。外出先からアクセスが可能であることなど、NASはその利便性の高さから、パソコンやスマートフォン、タブレットやゲーム機、テレビや音楽プレーヤーなどさまざまな機器のデータ保存先として利用者が増えています。その一方で、利用機会の多様化から、NAS本体の故障や誤った操作によるデータ消失など多種多様なトラブルのご相談が増えています。
NASのトラブルの3つの原因
NASに関するトラブルは『ヒューマンエラーと言われる人的ミス』と、『機器本体の物理的な破損』、『ソフトウェアの不具合』の3つに分けられます。複数の人間がアクセスできることで、人為的にデータが消失するケースは多いかもしれません。また、そうでない場合はハード面に問題があるかシステムファイルの破損などソフト面に問題があるかを判別することで対処法が変わってきます。カチカチ、ジージー、カツンカツンといった異音がしたり、変な匂いがする時はほぼ、ハード面での物理障害が発生していると考えてよいでしょう。その場合は直ちにNASの使用をストップして下さい。
- 人的な操作ミスによるトラブル
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- うっかり、ファイルやフォルダを削除したり、データを上書きしてしまった。
- HDDを初期化してしまった。
- バックアップミスで新しいデータとバックアップデータが同期してしまった。
- 機器本体に起因した物理的トラブル
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- 再構築(リビルド)中にエラーになった。
- 共有フォルダにアクセスできなくなった。
- 突然電源が落ちた。
- ソフトウェアの不具合によるトラブル
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- ファームウェアアップデートの失敗
- EMモードやエラーコードが表示される。